埼玉県医師会健康手帳から

メタボリック症候群と高中性脂肪血症
低HDLコレステロール血症について


メタボリック症候群と高中性脂肪血症
埼玉県内科医会 獅子原 孝輔 先生

メタボリック症候群とは、内臓肥満に高中性脂肪血症(または低HDLコレステロール血症)、高血圧、高血糖等のうち2項目以上を有する病態を言います。その中の高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症についてお話しします。


過食(特に炭水化物)は肥満をきたすとともに、高中性脂肪血症の原因となり、また、運動不足は低HDLコレステロール血症を引き起こします。いずれも全身の動脈硬化を進展させ、心臓の筋肉を養う冠動脈という血管の狭窄(きょうさく)を起こし、狭心症や心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患という病気になる危険性を上昇させます。


予防の第一は、食事のカロリーを減らし、食物繊維を増やすことです。次に、動物性脂肪の多い食べ物、糖分の多い食べ物を減らしましょう。統計によると、HDLコレステロールを1mg/d1上昇させると、心臓病になる危険性が3%減少するといわれています。喫煙は動脈硬化を進行させますので、ぜひ禁煙してください。運動に関しては、ジムで汗を流すのも良いと思いますが、時間の取れない方は、いつもよりやや早いペースで歩行するといった、軽い運動を毎日30分、もしくは週3〜4回60分ほど行うことにより、HDLコレステロールを上昇させ、中性脂肪を下げることが可能です。それでも基準値にならないようでしたら、医師と相談しスタチン系、フィプラート系、ニコチン酸系薬剤などによる薬物療法の併用が必要となります(運動、食事療法は継続することが前提です)。


メタボリック症候群にならないよう、食事の見直しと運動を早速開始してみてください。

東京新聞「ショッパー」埼玉エリア8版(平成19年2月7日号特集掲載)

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